国語教科書
平成24年度から使用されている学校図書㏍ の小学校国語教科書『みんなと学ぶ国語・六年(下)』に、野村路子の『フリードルとテレジンの小さな画家たち』が掲載されています。どんな時代だったのか、フリードルの行動にはどんな意味があったのか、絵を描くことで子どもたちはどのように変わったのか、そして、子どもたちが残した絵は何を語るのか・・・などを学ぶことになっています。
【備考】2015年から「みんなと学ぶ 小学校 国語 6年(上)」に掲載になり、夏休み前に学習することになりました。詳細はこちら
学校図書㏍の『みんなで学ぶ国語 六年(下)』に、ノンフィクションとして、野村路子が書き下ろした『フリードルとテレジンの小さな画家たち』が掲載されています。第二次世界大戦当時のユダヤ人迫害、家を追われ故郷を追われて収容所へ送り込まれた人々のこと。そして、15000人もの幼い子どもたちが、飢えや寒さ、孤独、ドイツ兵からの理由のない罵声や暴力に苦しみ、慣れない労働に疲れ果て、明日は“東”へ送られるかも知れないという不安や恐怖に怯えながら暮らしていたテレジン収容所の現実。そこで、子どもたちの笑顔をとり戻すために命がけで立ち上がった大人たちの存在。「絵を描くことが生きる力になる」という信念をもって子どもたちに向き合ったフリードル・ディッカーという画家。
野村は、当時テレジンで絵を描いていた子どものうち、わずかに生き残った人へのインタビューをかさね、さらに、テレジンで子どもたちの世話をしていて、その後もずっと、フリードルと子どもたちのことを語り続けてきたビリー・グロアーの話を聞いてきました。そうした貴重な証言をもとに、過去の悲しい出来事を語るのではなく、今も生きている、命や生き方にかかわることとして、テレジンの事実を伝える著書を何冊も書いてきましたが、そのテーマを小学生に伝えるものとして、この教科書は素晴らしいものになっています。
この教科書を使用している学校はもちろん、そうでなくても、子どもたちにこの事実を伝える授業をしたいと考えている小・中学校での講演・授業をお引き受けします。これまでにも、宝塚市での公開授業や、東京品川区・横須賀市・芦屋市・川崎市・さいたま市などで授業の中でのお話をしています。子どもたちの描いた絵のパネルもありますので、実際に絵を見ながら、当時の話を聞くこともできます。
◎講演依頼・パネル貸出についてのお問い合わせ・お申込みは こちらから
ナチス収容所の子らが描いた絵 命のメッセージ、教科書に
朝日新聞2010年10月25日
生きる喜び」再生の物語
かつて東欧にテレジンという収容所があったことをしっていますか。第2次世界大戦中、1万5千人の子どもたちが収容されていましたが、ほとんどはアウシュビッツ収容所に送られ、ガス室で殺されました。
その後、収容所で、彼らの描いた約4千枚の絵が見つかります。
なぜ、子どもたちは絵を描いたのでしょうか。
この絵にまつわるお話が今度、小学校の教科書に載ることになりました。
(朝日新聞より抜粋)